院長インタビュー
山 下
終末期医療、地域医療への取り組みや課題、こだわっている事などをお聞かせください。
院 長
慢性期という漠然とした治療や経過維持を行うだけでなく、その方の人生の終末期を苦しまないように、痛みがないように最後までサポートする医療が望まれています。
もっと命を大切に生きてほしいと思うのです。少しでも楽に長く生きていくためには、医師をはじめ看護師、療養士など病院スタッフがその方々をしっかり支えていく治療をしていきたいのが私の思いです。
もっと命を大切に生きてほしいと思うのです。少しでも楽に長く生きていくためには、医師をはじめ看護師、療養士など病院スタッフがその方々をしっかり支えていく治療をしていきたいのが私の思いです。
山 下
院長の考える治療方法や考えは、スタッフの方々に浸透しているようですか?
院 長
ほとんどのスタッフが理解し、伝わりつつあると感じています。それでも、まだまだ足りない部分もあると思います。
さらに、患者さんに深く関わってお世話をしながら、その人(患者さん)が病に占領されることなく生きて行くのが楽しいと思えるように追求してほしいなと思っています。
さらに、患者さんに深く関わってお世話をしながら、その人(患者さん)が病に占領されることなく生きて行くのが楽しいと思えるように追求してほしいなと思っています。
山 下
医療スタッフのみなさんをどのように引っ張って行こうと思われていますか?
院 長
チーム医療を中心に考えることですかね。一緒にやって行くことではないかと思っています。ただ、医師として指示を出すだけとか、そういう事だけでなく、一緒におむつ交換や入浴介助など実際にやってみて、実感・体験するのも大事だと思っています。
山 下
役割として、時間的に難しいのではないのですか?
院 長
すべては無理ですが、やってみるという気持ちを持つことが連携において大事だと思います。特に緑駿病院は、チーム医療の大切な部分を強みにしていきたいと思っています。
山 下
これからどんなビジョンをお持ちですか?
院 長
同じ考えを持った人たちと一緒にやって行くことですね。同じ医療スタッフでも考えがずれることもありますが、良い医療チームを築いていくことを目指しています。
近年、尊厳死や自然死などが話題になり、他の人の考えやプライバシーに関する話題も多くなりました。そのような中においても死を避けることはできないが、医師として命という大変重要な事柄に立ち向かい、出来ることはやって行こうという姿勢が重要だと考えています。
例えば、家族や本人が延命処置をしないでほしいと言われても、医師としてそれは何もしないということでは無く、きっちりと痛みや苦しみをとってあげる等やるべきことは必ずあると思うのです。
近年、尊厳死や自然死などが話題になり、他の人の考えやプライバシーに関する話題も多くなりました。そのような中においても死を避けることはできないが、医師として命という大変重要な事柄に立ち向かい、出来ることはやって行こうという姿勢が重要だと考えています。
例えば、家族や本人が延命処置をしないでほしいと言われても、医師としてそれは何もしないということでは無く、きっちりと痛みや苦しみをとってあげる等やるべきことは必ずあると思うのです。
山 下
医療スタッフとして、このような強い気持ちが求められますね。
院 長
厳しい目で見ると、同じ考えの人は多いとは言えません。しかし、看護師でも医師でも、常に意識を高めるということを意識して実践していくことが必要だと思っています。
山 下
院長の気持ちを話す機会は多いですか?
院 長
そうですね。月に一回当日勤務の全職員を対象とした全体昼礼ということを行っていまして、そこの場において私の思いをお話する機会も設けています。また就職面接の際に、私の目指している思いをきちんとお話をし、それに賛同した医師が常勤として来てもらっています。看護師に対しても、今後は管理教育を強化していく予定です。また新就職者に対しても緑駿病院で向っている方向を最初に教育して、共感してもらう必要があると考えています。
山 下
新しく小野市匠台の場所に移って、地域に合せた計画などお考えがありますか?
院 長
この場所は、小野市の管理地であり将来バイパスが通る予定です。患者さんの通院やお見舞いに来る方に対して、また地域の方にとりましてもすごく便利な立地です。
小野市長からも、この地の重要性をうかがいました。外来診療や健康診断等を特に考えていくのではなく、この地に望まれる病院になっていきたいと思っています。
小野市長からも、この地の重要性をうかがいました。外来診療や健康診断等を特に考えていくのではなく、この地に望まれる病院になっていきたいと思っています。
山 下
看護部長とも院長は考え方が合っていますね。
院 長
看護部長の求人の第一条件は、人が好きな人です。職種の垣根を越えて性差や年齢差に対応できるようにチームとして、医師だって入浴の介助のお手伝いを行ったり、移動の手伝いを行ったりします。デリケートな部分も考えていきます。
そのようなチーム医療を目指している病院なのです。
そのようなチーム医療を目指している病院なのです。
山 下
原則人間らしいといえばそうなのかもしれないですね。
院 長
当たり前の一般社会常識、社会通念、社会規範が病院では特殊だったりする文化があるのです。できるだけ人としてその「当たり前」にも注目したいのです。医局と看護部の役割分担とかを考えるのではなく、同じように一緒にやるということも大切な業務管理だと思うのです。
山 下
そういった行動指針は、院長が先頭に立って取組んでいるのですか?
院 長
私だけがやってもなかなか難しいものです。特にリーダとなる看護師の意識改革が求められています。自分達は医者の次と思うのではなくて、独立した看護観で医師に意見を述べ、看護の独自性や専門性をきちんと果たす責任があると思います。
山 下
院長の気持ちが伝わり、いい医療を目指せる環境になりつつあるということですか。
院 長
以前よりも大きく前進してきたと感じています。さらに今後も進めていく役目があると思っています。良い環境を、もっと理解し共感していただくように努力していきます。
やはり、医療は一人ではできませんから。
やはり、医療は一人ではできませんから。